「net use」コマンドとは、Windows(MS-DOS)における共有リソースへのマッピングの確認/作成/削除を行うためのコマンドです。一般的にはファイルサーバへのアクセス手法として用いられます。「net use」コマンドは、SMB(Server Message Block)と呼ばれる通信プロトコルに準拠しています。
SMBは、LAN回線を通してファイル共有及びプリンタ共有を行うことができるWindows(MS-DOS)中心のプロトコルです。P2P形式の通信プロトコルで、ローカルネットワーク内でのネットワーク探索を用いるため、異なるネットワークに存在する共有リソースへアクセスはできません。
このため「net use」コマンドでは、リモートサーバーへはアクセスは通常できないのです。
ただしVPNやVLANなどの技術を活用し、クライアントと対象の共有リソースが同一ネットワークに属する状態にすることで、SMBプロトコルを用いた通信「net use」コマンドを利用することができるようになる場合があります。
Linuxなどでは「Samba」と呼ばれるフリーソフトウェアを用いることで「SMB」を用いた通信ができるようになります。
「Samba」について詳しく知りたい方は、プロジェクトの公式HPを見ることをお勧めします。
Samba – opening windows to a wider world
また「SMB」について、Microsoft社の公式ドキュメントもあります。
Windows Server の SMB 3 プロトコルを使用したファイル共有の概要 | Microsoft Learn
<参考>「net use」コマンドのhelpオプション
単純にコマンドについて理解を深めたいのであれば、helpオプションのドキュメントが簡潔で分かりやすいです。
C:\Users\User1>net use /help
このコマンドの構文は次のとおりです:
NET USE
[devicename | *] [\\computername\sharename[\volume] [password | *]]
[/USER:[domainname\]username]
[/USER:[dotted domain name\]username]
[/USER:[username@dotted domain name]
[/SMARTCARD]
[/SAVECRED]
[/REQUIREINTEGRITY]
[/REQUIREPRIVACY]
[/WRITETHROUGH]
[/TRANSPORT:{TCP | QUIC} [/SKIPCERTCHECK]]
[/REQUESTCOMPRESSION:{YES | NO}]
[/GLOBAL]
[[/DELETE] [/GLOBAL]]]
NET USE {devicename | *} [password | *] /HOME
NET USE [/PERSISTENT:{YES | NO}]
NET USE は、コンピューターを共有リソースに接続したり、共有リソースから
切断したりします。オプションなしで使用した場合は、コンピューターの接続が
一覧表示されます。
デバイス名 リソースに接続する名前を割り当てたり、切断するデバイスを
指定したりします。デバイス名には、ディスク ドライブ
(D: から Z:) およびプリンター (LPT1: から LPT3:) の
2 種類があります。次に利用可能なデバイス名を割り当てるには、
特定のデバイス名の代わりにアスタリスクを
入力します。
\\コンピューター名 共有リソースを管理しているコンピューターの名前です。
コンピューター名に空白文字が含まれている場合は、
2 つの円記号 (\\) およびコンピューター名を
二重引用符 (" ") で囲みます。コンピューター名の
長さは 1 から 15 文字です。
\共有名 共有リソースのネットワーク名です。
\ボリューム 共有の下にあるサブディレクトリへのパスを指定します。
パスワード 共有リソースへのアクセスに必要なパスワードです。
* パスワードを要求するプロンプトを表示します。プロンプトに
入力するときに、入力したパスワードは表示されません。
/USER 接続に使用する別のユーザー名を
指定します。
ドメイン名 別のドメインを指定します。ドメインを省略した場合は、現在
ログオンしているドメインが使用されます。
ユーザー名 ログインに使用するユーザー名を指定します。
/SMARTCARD 接続でスマート カードの資格情報を使用するように
指定します。
/SAVECRED ユーザー名およびパスワードを保存するように指定します。
このスイッチは、ユーザー名とパスワードの入力を求める
プロンプトが表示されない場合は無視されます。
/HOME ユーザーのホーム ディレクトリに接続します。
/DELETE ユーザー ネットワーク接続を取り消し、固定接続の一覧から
削除します。グローバル接続を取り消す場合は、
/global を追加します。
/REQUIREINTEGRITY
共有への署名付き接続を要求します。プロバイダーが
署名付き接続をサポートしていない場合、接続は失敗します。
/REQUIREPRIVACY 共有への暗号化された接続を要求します。プロバイダーが暗号化
された接続をサポートしていない場合、接続は失敗します。
/WRITETHROUGH ファイルの作成または更新をクライアント
またはリモート SMB サーバ上でキャッシュせず、
即時にストレージに書き込むことを指定します。
/PERSISTENT 固定ネットワーク接続の使用を制御します。
既定値は、前回使用した設定です。
YES 接続が確立したときに保存し、次のログオン時に
復元します。
NO 確立されている接続およびその後の接続を保存しません。
既存の接続は次のログオン時に復元されます。
固定接続を削除するには、/DELETE スイッチを
使用します。
/TRANSPORT トランスポート層を指定し、共有リソースとの通信に使用します。
既定では、TCP と QUIC の両方が試行され、TCP が優先されます。
TCP 伝送制御プロトコルを使用します。
QUIC QUIC プロトコルを使用します。
/SKIPCERTCHECK QUIC プロトコル用に、サーバーから提供された証明書の検証作業を
スキップします。
有効期限、失効、信頼されたルート
機関などが含まれます。
/REQUESTCOMPRESSION
SMB サーバがサポートしている場合、このドライブ マッピング上の
ファイルの SMB 圧縮を有効にします。
規定は他の設定から継承されます。
YES このマッピングの SMB 圧縮を要求します。
NO このマッピングの SMB 圧縮を無効にします。
/GLOBAL グローバル マッピングを作成します。
「NET HELP コマンド | MORE」と入力すると、ヘルプが一度に 1 画面ずつ表示されます。
